frantic87's diary

書きたいときに、書きたいから書く

ノートにまとめることの有用性について

試験が終わりました。結果が出るのはまだ先ですが、自己採点ではギリギリ合格ラインは超えてたので一安心。

今までのやり方を変えまして、参考書をノートにまとめる勉強を集中して行いました。これが思いの外上手く作用したので、自分用にまとめておきます。

(ここで言うノートまとめは授業中の板書の写しではなくて、自習でノートを作るってことです)

 

まずは、なぜ今までノートまとめをしなかったのかについて。

一言で言ってしまえば、効率が悪いからです。参考書の内容を丁寧に移していったところで、それは教科書を見れば書いてあることです。参考書の劣化コピーを作ることに意味を見出せませんでした。また、1つの単元をノートまとめようとするとけっこうな時間がかかります。そんな時間があるなら、書き取りをして用語を覚えたり、演習に回すべきだと思っていました。

勉強するってことは、自分の脳ミソを育てることです。脳ミソを働かせて問題を解くことに注力すべし。そういうスタンスでした。

むかし4年ほど塾の講師をしていたことがあります。主に理科と数学(算数)を教えていました。その時も自分の受け持った生徒にはノートを取らせませんでした。板書は最低限にして、口頭説明と対話で授業を進めていました。板書したのは図を使って説明するときや、問題の解答作成くらいでした。

ただ今になって、そういうやり方は、いつでも通用するわけではないということに気付きました。(理科や数学、理系のフィールドでは、ひたすら問題を解くやり方が一番手っ取り早いと今でも思います)

今回の試験勉強で求められたのは、ひたすら覚えることでした。都道府県とその県庁所在地名や、ローマ皇帝を順番に覚えるようなものです。私がいままで馴染んできた数学・物理とは違ったアプローチが必要になりました。

そこで、今更ながらしぶしぶノートまとめを試してみました。ただし、参考書を網羅するようなまとめはやはり非効率に思えたので、妥協点として行ったのは次の2点

・図、イラストの模写

・見出しや分類をまとめる

また、これと並行して、重要な語句を抜き出してひたすら書き取りをしました。

 

どう役立ったのか、3点に分けて書いていきます。

1,リファレンス性

ここは重要だと思う箇所を抜き出して並べておくだけでも記憶の助けになりました。参考書だと、重要な箇所はとびとびに出てくるので、一度に俯瞰するのは手間です。大雑把に言ってどういう内容なのかだけでも書いておくと、頭の中が整理されます。それと、どうしても内容が頭に入ってこない部分ってあるので、そういう場所を簡単に見返すことができるのも、便利でした。

2,書くことで覚える

語句の書き取りと同じですが、手を動かしながらだと覚えやすいです。特に、模式図を写すのは有効でした。読むだけだと、サッと飛ばしてしまう箇所も丁寧に読んでいくので覚えやすいです。5感を活用するのは、記憶を定着させるのに有効です。黙読よりも音読とかね。

3,知識の座標を作る

単に書き取りをするだけだと、暗記事項どうしの関係性は軽視されがちです。参考書を読むことで多少は補えますが、やはり自分でノートに書いていくと暗記事項どうしの関連がはっきり意識できます。知識にはしかるべき座標のようなものがあって、整理された部屋のように、この知識はここ、その知識はあそこというように、単に覚えるだけでなく、その知識がどのような位置づけにあるか把握しておく必要があります。そうでないと、いざ使おうとなったときに色々と齟齬が生じます。この当たりは1で書いた俯瞰するということと同じです。

 

このような感じで、ノートにまとめることの有用性を感じることができました。とはいえ、勉強の本質は自分の脳を育てること、頭のなかで内容を咀嚼することが重要というスタンスは変わりません。ノートまとめの有用性とは、外部ツール、補助脳のようなものです。脳がうまく機能するための手助けになります。

またそれも、いつでもノートまとめをすればいいという訳ではなく、数学や物理の勉強においては、頭をこねくり回して問題に取り組むことが大事でしょう。

 

上記のこと別に、ノートをまとめることで得られる達成感もあります。ただしこれは、ノートをまとめること自体が目的と化してしまうこともあるので少し危ないです。ノートにまとめることは理解のための手段であって目的ではありません。ノートは綺麗にまとまっているのにテストはさっぱりという生徒を何人も見て来ました。

 

今までそれなりの数の生徒相手に教えてきましたが、良い勉強法とは何なのか今でも分かりません。生徒によって同じやり方が合う、合わないということが何度もありました。自分自身のやり方についても、どうやったら成果に結びつくのかまだまだ全然分からない。色々試行錯誤しながら自分なりの上手いやりかたを作っていきたいです。